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母はピアノが大好きで、小学校から女
学校時代までよく練習していたそうです。
母の声を録音しておかないと・・・と感じて、数首適当に選んだものを母に音読してもらい、録音してみました。
結果は準備不足であまり上手くは、いき
ませんでした。 |
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短歌1 |
廣き葉のあはひに咲きて花房は白蝋なせり橡(つるばみ)の木の |
短歌2 |
良いものを見つけたといひ出ししもの夫は萬華鏡を本棚に置く |
週に一度通ふ大阪に淀川の水瀬(みなせ)の葦の青ぐめる見つ |
萬華鏡に覗けば2Kの小世界變幻自在の模様にかはる |
七階より俯瞰(みおろ)す右下ハイウェイには白銀燈の光残れる |
隣接のビルに静まる朝はあり窓ぎはに書類を置く事務机 |
アルミサッシの窓をあくれば爽やかに聞こえて東京の朝の雀ら |
押し移る雷雲のさき霧湧きて垂りつつ迫るビル屋上に |
短歌3 |
わが夫がわれに与へし一のもの朴念仁の大き安らぎ (母が墓誌に選んだ歌首) |
夢七夜眠りにみつつうつせみの昼は飯(いひ)はむいのちなりけり |
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