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チェコの作曲家。チェコ国民楽派の始祖。
ドボルザークとともに19世紀の ボヘミア(チェコ)を
代表する存在。1824年3月2日、ボヘミアのリトミシ ュル生まれ。
プラハでピアノと作曲を学び音楽 塾を開設。しかし、オーストリアの
支配下にあった 祖国の状況にたえられず、スウェーデンへ
出国イ エーテボリで音楽学校をひらき、また同地のハーモ ニー協会の
合唱部門の指揮をまかされた。 1861年に帰国し、以後プラハに定住。
ふたたび音楽 塾を開設し、その後フラホル合唱協会の指揮者に就 任した。
66年、コミック・オペラ「売られた花嫁」 で大成功をおさめたことから、プラハで
建設の計画 がすすめられていた国民劇場の仮劇場の指揮者に任 命される。
1874年、聴覚をうしなったため辞任した が、不幸にめげず作曲をつづけた。
代表作のうちの いくつかは最晩年に書いている。84年5月12日、 プラハで死去。
スメタナは、祖国の民謡や民俗舞曲をもとに創作し た。とりわけ、
メロディの様式には民族性が強い。 「売られた花嫁」6曲からなる連作交響詩
「わが祖国 」などではチェコ国民の素朴な暮らしをえがいてい る。
「わが祖国」のなかの2曲、
「モルダウ」と 「ボヘミアの森と草原から」はなかでも人気が高く、
しばしば単独で演奏される。
オペラは「ボヘミアに おけるブランデンブルク家の人々」「ダリボル」
「2人のやもめ」「接吻」「秘密」など、全部で8作 を完成させた。
「リチャード3世」「ハーコン・ヤ ール」は、リストの強い影響の
もとに書かれた交響 詩。作品にはほかに、ピアノ三重奏曲ト短調、
弦楽 四重奏曲第1番ホ短調同第2番ニ短調など、
多数のピ アノ曲、歌曲、合唱曲がある。